嫁ぎ先は水神様~ただ身を投げただけなのに~
「ですけど。」

「ご両親は、まだ決心がつかぬと申していた。いづれはつきを差し出してくれるだろう。」


お父様、お母様。

本当に、るか様との結婚、許してくれるの?


「私からも、両親に話してみます。」

「そうか。苦労をかけるな。」

そしてるか様は、私の頭を撫でてくれた。

「るか様。それまで待っていてくれますか。」

「今まで、果てしない時間を待っていたのだ。今更数年待とうと、変らぬ事よ。」

「数年だなんて、私は待てません。」

「それもそうだな。」

るか様は、私のおでこに口づけをすると、消えて行った。


翌日。

私は両親に、話があると言った。

両親も、私に話があると、言ってくれた。

恐らく、言う事は同じだろう。


「つき。実はな。昨夜、水神様が夢枕に立たれた。」

来た。るか様の事ね。
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