嫁ぎ先は水神様~ただ身を投げただけなのに~
「では、つき。行きなさい。」

「はい。」

私は一歩ずつ、湖の中に入って行く。

「うぅ……つき……つきー!」

お父様の声が響く。

ごめんね、お父様。

私が、るか様を好きになったばかりに、悲しい思いをさせて。


そして、足が着かない程に、深い場所に入り込んだ。

るか様。

水神様。

やっと、私はあなたの妻になれますよ。

そして私は、スーッと意識を失った。


気が付くと、湖の底の屋敷にいた。

「気が付きましたか。つき様。」

「ほのさん……」

ああ、本当にここに来たんだ、私。

「よかった。一日中、眠っておられて。るか様も心配していたんですよ。ねえ、るか様。」

「るか様?」

ほのさんが向いた方向には、背中を見せているるか様がいた。
< 168 / 169 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop