嫁ぎ先は水神様~ただ身を投げただけなのに~
「まったく。この娘は。嫁入り前に、酒など飲みおって。」

「るか様……」

「そなたが目を覚まさなかったら、また我は寂しく暮らすところだった。」


私は起き上がると、るか様に飛びついた。

「ごめんなさい。でも、お父様との最後の盃だったから、許して下さい。」

「ああ。そうだな。」

そしてるか様は、あの時のように、頭を撫でてくれた。


「会いたかった、つき。」

「私もです。」

知らない内に、ほのさんはどこかに行ってしまった。

「もう放さない。帰りたいと言っても、帰さぬ。」

「私も、もう離れたくありません。二度と帰りたいなんて言いません。」

るか様の温もりが、感じられる。

「ああ、つき。そなたが愛おしい。」

ぎゅっと抱きしめられて、私は幸せな気持ちになった。


「ところで、今日は婚礼の式を挙げるぞ。」

「またですか!?」

「お目出度い事は、何度あっても嬉しい。」

そして私達は、あの魚達の踊りを見ながら、もう一度婚礼の儀式を挙げたのだった。
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