小さな恋 大きな愛
「じゃあまた会えるね!よかったあ!」智輝は全然気にしない様子で言った。

「こんなわたしでもまた会ってくれるの?」
「当たり前!病気は美里ちゃんのせいじゃないよ!むしろ美里ちゃんのこと知れてよかった。あっごめん…」
美里はもう少しで涙が出そうになっていたことを智輝が察してくれていたことがわかっていた。

「ちょっと散歩しようか?あそこに小さな公園があるんだ、俺よくあそこで一服すんの、キレイな星が見える時もあるんだよ」
「うん」(公園で二人なんでなんかデートみたい、トギドキする、あれ?これってデートなのかな?)

美里は智輝の後ろを申し訳なさそうに歩いていた。すると智輝が急に手を握って優しく引っ張る。
「着いたぁ一服一服」

心地よい空気、シアワセな時間、美里は自分の病のことを智輝に話せたことがとても嬉しくなった。
理解してくれなくてもいい。智輝に少しずつ信頼感がわいてきた。
でも自分は何も知らない。智輝が優しくて明るくてバイクが好きで笑顔が素敵なこと以外…

「ここが俺の指定席〜美里ちゃんは助手席ね!VIP待遇だょん」
「助手席って車じゃないんだから!まっいっかVIPだし(笑)」
「あはははは」
美里は大きな口を開けて笑った。
「やっと笑ってくれた!美里ちゃん笑顔かわゆいのにもっと笑わなきゃ〜」
「そんなことないよ〜心笑えることがないだけ…暗くてごめんね…」
「じゃあ俺芸人になろうかな?美里ちゃん笑わせるために、でもピンは寂しいなあ一緒にやらない?(笑)」
「えー無理無理素質なし」
「でもマジ笑ってる美里ちゃん可愛いよ〜」
「そんな可愛いばかり言ってたら軽く思われるよ」
「ぇーマジ?それはマズイでも嘘はつけないっ」
「正直なの?」
「ぅん俺バカ正直!って威張ることじゃないかぁ(笑)あ、美里ちゃんは俺のことどう思うの?やっぱ軽いって思うの?」
美里は一息おいて言った。「ちょっと強引だな〜って最初は…ちょっと不安ででもなんか不思議でトモといると自分素直になれて…」
「じゃあ美里ちゃんもバカ正直じゃん!」
「そうだねー」
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