傷だらけのLove Story-vol・1
7・悲しみと出逢い

俊が転校し、姿を消してから、悲しみと寂しさと虚しさで、愛は荒れる毎日を送っていた


さとみとも昔のように、一緒に笑える様になって、三人で楽しい時間を送れる様になったと思っていたのに…。


毎日、昔の三人の姿を思い出していた…。


あの頃は、愛にとって、何よりも楽しい時間だった…。


一人になると、そんな思いに押しつぶされそうになって、涙がこぼれた。


そして、さとみとは距離を置く様になり、愛は孤独になっていった。


そんな愛の思いとは裏腹に、敵は待ってはくれなかった…。


「倉田!大人しくあたしらに着きなっ!
そうすれば、助けてやってもいい」


愛は高らかと声を上げて笑う


『はぁっ!はっ!はっ!』

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