私の婚約者には好きな人がいる
「それに誰かが作ったお弁当を食べるのは小学生以来だな。久しぶりで嬉しかった。学生の頃はずっと学食だったから」

「明日も作りますから、楽しみになさってください」

「いや。大変だから、時々で」

「いいえ。平気です」

「それじゃあ、お弁当のお礼に毎週土曜日はどこか一緒にでかけるというのは?」

「本当ですか!」

「ああ」

「ぜひ、ご一緒したいです」

「行きたい所は?」

「ありますけど」

言いにくい。
ちら、と惟月さんを見た。
惟月さんは微笑み、私に言った。

「どこでも」

「あ、あの。遊園地か動物園にいきたいんです。実は私、あまり行ったことがなくて」
そう言うと、惟月さんはうなずいた。

「ああ。親が忙しかったからだろう?俺も同じだったから、それはわかる 」

「そうなんです」

わかってくれて、ホッとした。

「それじゃあ、土曜日に迎えに行く」

「はい!楽しみにしています」

惟月さんは喜ぶ私をにこやかな表情で眺めていた。

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