Letter - 大切な人 -

 竜が美利の前に座り込んだ。

「俺は、くぅが弱いのを知ってる」

 そう言って美利の涙を指で拭う。

「智樹、許せ」

「そうだな、美利は弱い。みんなで守らないとだめだ」

 竜はやさしく美利を抱きしめる。そして頬に軽くキスをした。

「…竜?」

「俺は帰るかな。くぅ、また明日からもバカ騒ぎしような」

 竜は立ち上がって美利に背を向けた。

 どうして四人に対して同じだけの愛情を注ぐことが出来ないのか。
 こんなにも大切なのに、恋愛感情とは残酷だな。


 そんなことを考えながら涙をこらえる美利のあたまを和巳が撫でる。

「大丈夫だ。くーが弱いのは俺も知ってる。人一倍可愛いのも知ってる。だから泣かなくていいんだ」

「泣いてないよ…」

 美利の頭を撫でていた手は肩に移動する。
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