【カルマ〜青春白書】1章完結
【夫婦か!】和也→「別にいいじゃないか!うちは校庭が広いからさ、ウェルカムってな感じでさぁ、ね!」
と軽くあしらうと、おとなしくなったじゃじゃ馬のほっぺに両手を軽くあて包むように笑ってみせた。
時に垣間見るこの青年のすんだ瞳と、例えようのない透き通った微笑みは、まるで魔法のように女心をやさしく包みこむのであった。
西田→「やれやれ、よいしょ、和也〜、じゃ、おいしいもの作って待ってるね〜、バイチャー」
と特に山田を気にすることもなく、そそくさと退散した。
山田→「新城くん、今日何を……するの?」
いつもは放送室を使うはずが、今日は違うことに あらゆる”意味”で問い掛けた。
和也→「泊まりに行くんです」
山田→「えええ〜………ええ?」
練習をしている部員達が一斉に振り向くほど、叫ぶぐらいの大きな声で山田は立ち上がった。
和也→「先生?、どうしたんですか?そんなに驚いてクスッ、」
山田→「驚くわよ(怒)。驚かない人いないでしょ(怒)普通〜」
山田の急な変貌ぶりに、今度は部員達が驚いていた(笑)。
和也→「あ〜なるほど!先生、勘違いしないでくださいね!うちの両親親戚の葬儀で今日いないんですよ。だからゆりの両親が泊まりなさいっていってくれて」
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