which?



これから、私は弘樹の彼女…


見てるだけの生活はもう終わりでこれからは堂々と話しかけられるんだ…



「はははは…」


「…変態?」



自分の声と、明らかに自分の物じゃない声に飛び起きると―…



少し固いベッドの上。


横に4つ並んだベッドの1番右奥の、仕切られたカーテンの中。



「…ほ、保健室?」



状況を飲み込めた私は、前後左右をキョロキョロと見渡す。


そんな私の横には、無表情の弘樹がいた。



―…これって…弘樹が運んでくれたんだよね?



このシチュエーション…


この瞬間、私の目には…弘樹の後ろから煌めく光りが見えたような気がした。



「……お、王子?」


「…はぁ?」



弘樹の後ろに…白馬?


頭の上には、王冠。


背中には…マント。



……白タイツ?


弘樹がそんなもの、着る訳ないじゃん。


そしてその向こうには…



「綺麗なお城…」


「お前、頭打っただろ。病院行くか?」




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