which?

「…最初は何とも思ってなかったんだけど……」



もしかして…




「いつの間にか、記憶に残るようになって…」



―…弘樹は。




「初めは、可愛いなって感情だけで。だけど…」



ずっと前から、私を…




「気付いたら…………好きになってた……」



見ててくれたの？




―…だってこんな話、全然知らない。


すれ違ってた男の子なんて記憶にない。



「どこの高校、受けるんだろーとか…ずっと思ってて…」



弘樹のひとつひとつの言葉に胸が締め付けられる。



「そしたら……オレの受ける高校で…結莉、見つけるし。」



ずっと、もどかしくて。


相手に、自分の姿だけを見て欲しくて。


独占したくて。




「…すげぇダサいけど、これは…運命だと思った。」



もどかしい思いをしてたのは、弘樹も一緒？



天秤も……実は釣り合ってたの？




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