which?



…私は、今だって早とちりする程のバカだし。


頭も弱いから。



弘樹の思いなんて、言葉にしてくれないと理解出来ない。



「……まさか結莉から告られるなんて思ってなかったから…」



言葉に詰まりながら、俯く弘樹。


耳まで真っ赤にして。



それだけで、私にも少し気持ちが伝わったような気がした。




「―…結莉といると、緊張して喋れなくなるんだよ…オレは。」


「……わ、私は…ずっと弘樹に嫌われてるんじゃないかって…」



啜り泣く私。


弘樹が私の腕を掴む力がどんどん強くなっていく。



「―…違う。」



真っ赤な顔の弘樹と絡む視線。



……弘樹の手、大きいな…



毎日、頑張って野球の練習してるせい?


手の平が固い。




「…好きすぎて…逆に困ってんだよ!」




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