転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
エクリードが固い表情のまま、アルフォークに尋ねる。
「いくしかないでしょう?」
「まあな。お前達がいけなかったら、誰も止められない」
「お任せください」
既に今日は二カ所の浄化に向かい、隊員達はだいぶ疲れてきている。魔力も減ってきた。しかし、自分達が何とかしないと、皆お手上げになってしまうのだ。
無情に降り注ぐもので白く霞む視線の先に現れたのは、白く美しい龍だ。長い体は純白の鱗で覆われ、背には金のたてがみが、頭には琥珀色の見事な角が生えている。しかし、その美しさと相反して非常に恐ろしい生物であることをアルフォークは知っていた。
白く美しい龍のアクアマリンの様な瞳がこちらを捉えた。
「行くぞっ!」
「「「はい!」」」」
アルフォークの掛け声で部下たちが一斉に攻撃の配置につく。防御壁を解いた途端に、容赦ない雨風がやっと温まってきたばかりの体を濡らす。
アルフォークは魔獣と戦うときはいつもするように、スーリアの花を忍ばせた懐に鎧の上から手を置き、勝利を誓った。