転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
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 激しい嵐は三日三晩も続いた。
 すっかり水浸しになった自宅の横の花畑で花の世話をしていたスーリアは、花の世話をしながらハァッとため息を付いた。スーリアの花は激しい強風と雨に打たれても、やはり美しく咲いている。

 レッドハットベーカリーでヒヤシンスの花束が残されていたのを見て何故か他人事に思えなかったスーリアは、ここにきて初めてアルフォークからの手紙を開いた。一ヶ月以上も毎日のように届くので、その量は膨大だ。スーリアはその一通一通の封を丁寧に開け、中を確認した。
 
 公開訓練直後の手紙は、殆どが謝罪と許して欲しいという懇願だった。それが次第にアルフォーク自身の近況に触れられるようになり、最近のものは毎回がスーリアのことを心配しているような内容だ。
 全ての手紙の始まりは『愛するスーへ』、結びは『君のアルより』となっており、ちょっとした愛の言葉が添えられていた。
 少しだけ斜めに傾く癖のある文字は以前に貰った手紙と特徴が同じで、きっとアルフォークの直筆だろう。

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