砂漠の国でイケメン俺様CEOと秘密結婚⁉︎
「Making Mamiko my "third wife" is to protect her from annoying conventions..」
〈マミコを私の「第三夫人」にするのは、煩わしい因習から彼女を守るためだ〉
ラジュリーが大橋さんの目を見て答えた。
半端なくものすごい目力だ。
「But if she wishes to take that position I’ll make her my "First Lady."」
〈だが、彼女が望むのであれば、私の「第一夫人」にする〉
——あっ、ムフィードさんが言ってたことって、こういうこと?
彼は、ラジュリーがあたしを「第三夫人」にしたのは「優しい」からだと言っていた。
あのときは、何のことだかさっぱり理解できなかったけれども……
でも、すべてがクリアに見えるようになった今なら……
——彼のその優しさが、あたしにも理解る気がした。
問題は山積みだ。
なにより、彼のことをほとんど知らない。
彼の父親のことや、父親の愛人を妻に迎えた弟、そして「第一夫人」の座を簡単には諦められそうにないジャミーラ王女など……
(そういえば、あたしが「第三夫人」ということもあったけれど、砂漠には「王族」の女性が一人も参列してなかったなぁ。
もしかしたら、今の時代、アブダビの街で育った人たちにとって、砂漠は苦手な場所なのかもしれない……)
そのほかにも「政敵」もいそうだし、不安材料はてんこ盛りだ。
だけど、もう結婚式まで挙げてしまった。
後ろから、突然ものすごい風が吹いてきて、早く早くと追い立てられている感じがする。
もしかしたら……
——運命、って、こういうものかもしれない。