青い夏の、わすれもの。
「あぁ、じれったいなぁ。早く返事くれよ~」


あたしが足をぶらぶらさせると、ガコンっと向かいの椅子の足にぶつけてしまった。

店内にいらっしゃった方々から一生に白い目で見られる。

さすがのあたしも笑ってはいられず、ぺこぺこと頭を下げた。

なのに、そんなあたしを見て深月さんはまた笑っていた。

さては腹黒だな。

ふふ。

面白いじゃん。

やっぱ友達になれて良かった。

本当に...良かった。

だから、その想い、こんな形で渡してもいいかな?


「あのさ、深月さん」

「はい」

「今この瞬間からあたしのこと爽って呼んで。あたしも華って呼ぶから」

「いや、でも...」


あたしは首を激しく真横に振った。


「腹割って話したんだから、もう友達だよ。遠慮しないで、華」


あたしは向日葵のように眩しすぎる笑顔をお見舞いした。

キラースマイルってやつなんだけど、どう?

効いた?

あたしが上目遣いで華を見ると、華もあたしの瞳を見てくれた。

そして...


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