秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
♢♢♢

「ただいま」
「おかえり!」

今日は早く帰宅する、その言葉通り拓海は20時には家に帰ってきた。
拓海の家の合鍵を持っているから彼の部屋で待っていた。

拓海は玄関ですぐに帽子を脱いで、疲れたといいながら洗面台で手を洗いに行く。
私は夕飯を作っていたからそれらをキッチンで温めなおした。
ダイニングテーブルに夕食を並べていると、彼がリビングにくる。そしてそれらをみてすぐに美味しそうと言ってくれる。

「ありがとう。ようやく沙月と夕食が食べられると思ったら疲れも飛ぶよ」
「ふふ、そう言ってくれると嬉しい。ありがとう!あ…」

ここでマサトさんが家に来たことを思い出した。
私はテーブルにおかずを並べる手を止めた。

「…今日、私の家に…マサトさんが来たんだ」

え、と驚く声が背中から聞こえて私も彼に顔を向ける。
眉根を寄せて、怪訝そうな顔をしている。


「出たの?」
「…ごめん、引っ越し作業の人かと思って」
「…それで、用は?」
「特にないみたいだけど…マサトさんも同じ階に越してきたみたい」

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