秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
「…あぁ、もう…あのさ、そういうのも全部誘惑されてるようにしか見えないのって俺がおかしいってこと?」
「え…誘惑?」

何を言っているのか理解できず首を傾げる。
彼は、はぁとため息をついて私を目を細めてみる。なんだろう、責められてるようで…

「ダメ、絶対一緒に寝る」
「えぇ、…それ、絶対?」

うん、という拓海に今度は私がため息を吐いた。
絶対に一緒に寝るという確固たる意志を感じた私は、拓海から逃げるように先に歯磨きをしてベッドの中に入った。

私の作戦としてはこうだ。
拓海のベッドはかなり大きいサイズで(一人暮らしなのにキングサイズだ)先に寝たふりをする、しかも端で眠る。
そうすれば拓海だって何もしないで寝るだろう。

完璧じゃない!と思って右端に枕を移動させてギュッと目を閉じた。
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