秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
拓海には何でも相談していた。
今思えば甘えていたのだ。拓海なら何でも受け止めてくれて何でも聞いてくれる。

彼氏の話だってよく彼にしていた。
喧嘩したこと、初デートのこと。もちろんキスやセックスの話はしないけど、それだって拓海は気づいていたとするなら。

胸がシクシクと痛む。音を立てずそれは徐々に私の胸奥に進んで痛みが増す。


「キスだけじゃ、我慢できない」
「…」

そのセリフは、どこまでも甘く、甘美に私の鼓膜を揺らした。

今、彼に抱かれることは正しいのだろうか。
拓海は無理にしようとするような奴じゃない。それは私が一番理解している。
断ったら何もしないだろう。
断ることが正しいのか、抱かれてしまうことが正しいのかわからない。

「拓海、あのね」
「うん、」
「ドキドキして死にそうなの、多分このままいったら心臓止まる気がする」
「ふふ、止まらないって」

拓海が笑った。冷たい空間がまた、変化した。

「ちゃんと意識してるよ。男として」
「…」
「だからドキドキするんだよね。だから緊張するんだよね」
「…」
「拓海とこうしてるだけで胸がギュッてなるの。これって拓海のこと男として見てるからだと思う」





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