秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
どうやって私の連絡先を手に入れたのだろう、瞬時にそう思った。
声が喉の奥で詰まってしまい、マサトさんが笑った。
電話の向こうからは何やら騒がしい声が聞こえる。もしかしたら外にいるのかもしれない。

「あー、なんで連絡先知ってるのかって?」
「…はい。そもそもどうして連絡を?」
「須永さんから聞いたんだよ。どうしても急用でって」

私は声を張り上げて須永さんが?と聞いた。
どうして同じ事務所の俳優に私の個人連絡先を教えるの?私の許可なく教えるなんて理性的で常に会社の利益しか考えていない須永さんがするようには思えない。

じゃあ、彼の嘘っていうこと?

混乱していると、マサトさんが続けた。


「まぁ、そんなことよりもさ。今度遊ばない?」
「結構です」
「なんでだよ。Tシャツだって渡してやっただろ?」

何を考えているのだろう。全く読めなかった。
拓海が近づかないように、と言っていた意味がようやく理解できた。
何を考えているのかわからない行動に、私の危険察知センサーが働く。
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