恋の駆け引きはいつだって刺激的【完結】
店を出て、私はついでに今日の夕食の買い物のためにスーパーへ寄ってから帰宅した。
早速明後日から働くことになった。忙しい時だけ土日も出てもらえると助かるといわれたが、それは千秋さんがダメだって言いそうだなぁと思った。
「あ、おかえりなさい!」
「ただいま。どうだった?面接」
「バッチリでしたよ!早速明日から働きます!」
よかったね、と笑う千秋さんがジャケットを脱ぎ、ネクタイを緩めている様子を見ながらテーブルに食事を並べる。なんて色っぽいんだ、と思った。
今日は、カレーライスにした。千秋さんのリクエストだ。
「さ、食べましょう」
「そうだね。うわ、おいしそう」
「千秋さんは好き嫌いもないし、何でもおいしいって言ってくれるのありがたいです」
「だって本当に美味しいから」
そんな甘すぎる会話をしつつ、千秋さんは明後日から働くバイト先について質問をぶつけてきた。
「で、どんな人だった?」
「どんな人とは…」
「お店の人」
私は一瞬スプーンを持つ手を止めた。
「えっと、店長は…男性です」
「うん、そうだろうね。どんな人?」
千秋さんの手も止まる。ほんの少し空気がぴりつくのを感じながら私は口角を上げてつづけた。