お姫様は恋してる?
いい年したオッさんの嫉妬はみっともないと言われるかもしれないが、一叶の側に男がウロウロするのは、一叶が俺のものだと決まった以上許せるものじゃない。

「ヤキモチ?」

「うん。俺より近くにいていいのは一誠と一貴くらいなもんだ。」

そう言ったら引かれるかと思ったら、存外嬉しそうな顔になったので、ホッとした。

「ちゃんと私には好きな人がいるからって話すね。」

そう言った一叶の顎を持ち上げ、啄むようなキスをして部屋を出た。

あぶねー。一叶を押し倒しちまうとこだった。

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