お姫様は恋してる?
ショッピングモールで食事もと考えていたはずなのに、一叶のかわいさにやられた俺は、一叶を横に乗せて車を走らせていた。

これが大人同士なら手近なところに入って、ベッドインなのだが、相手は16歳。

どうする?

どうするのが正解だ?

「ねぇ秀介、どこ行くの?さっきからおんなじところをぐるぐるしてない?」

「いま考えてる。一叶を食べ尽くしたいけど、それはまずいだろ。」

「わ、私?わた、わたしよりご飯の方が美味しいと思うよ。」

一叶の言葉にフッと力が抜ける。

そうだよな。まだ高校生なんだから無理にする必要はないんだ。

一叶のペースで進めていくのが一番なんだから。

とりあえず後で昂ってしまったコイツをどうにか鎮めておこうとだけ決めて、意識を昼飯に無理矢理シフトチェンジした。

< 92 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop