彼は真面目な優等生


―ガラッ


「あっ!!噂をすれば」


えっ???

あっ…蒼君だ。


「おはようって言ってくれば??」

「ん〜でも…」

「行って来いっ!!!」


麻美に背中を押されて、私は蒼君の前に立った。


「あっ…」


バッチに目が合った…。
いつもの事なのに恥ずかしい


「……おはよ」

「えっ…あっ…うん!!
おはよぉ〜!」


初めてかも…

あの蒼君から声を掛けてくれるなんて!!
嬉しすぎるぅ〜


「蒼君っ!!」

「何??」

「今日も勉強??」

「…うん」

「私もいい??」

「……」


えっ…


なんで無言なの??
私と居るのが嫌なの??


「ごめん…そうだよね、いつもベタベタされると困るよね…」


「違う、友達の家で勉強するから……―嫌とかじゃない」



蒼君からのその言葉に、悲しさは一気に吹き飛んだ。


嫌じゃないんだ…

よかったぁぁ!!






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