キミを描きたくて
午前6時、平日と同じ通りに起きて、ご飯を食べる。

カーテンを開けて、コーヒーを飲む。
そして甘ったるいパンケーキを作るのだ。

砂糖がたっぷり入った生地に、生クリームといちご、ブルーベリーを乗せて、蜂蜜をかける。

ふわっふわにできたパンケーキと、苦いブラックコーヒーの相性はとても良い。



「...お皿片付けなきゃ」



食べるまでの工程はいいのだが、食べた後の片付けは面倒だ。

しかし私は朝ごはんはきっちり食べたい派なので、きちんと作って後に絶望する。

11時集合か、なんて考えながら食器を洗い、食器立てに乾かす。

午前7時、まだまだ時間はある。


何をしようかな、とぼんやりして、とりあえずスマホを見る。

...昨日は、とてつもなく怖かった。


時々、ああやって怖くなる。
5年間ずっとひとりだった、孤独感を感じるのは今更すぎる。

ひとりだと実感して怖くなった途端に、昨日のように泣き崩れ、身体を震わせる。

まるで根っこが生えたように、床から動けなくなる。


目が腫れ涙が枯れ、体力がほぼ無くなった同然と同時に立ち上がれるようになる。

でも、もうその頃には立ち上がる気力はない。
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