イケメン御曹司の甘い魔法
営業部、朝のミーティング。
営業部の課長が、私のことを紹介してくれている。
営業課長は、昨年他支社から転勤して来たので、私のことは知らない。
「本日からアルバイトで入ってもらう藤堂さんです。皆さんいろいろ教えてあげるようにお願いしますね。」
「おはようございます。今日からお世話になります。藤堂芽衣です。よろしくお願いいたします。」
営業部には、なんとあの真理子がいる。
真理子も結婚したが、会社でまだ頑張っている。
真理子とまた一緒に働けることは、とても嬉しい。
もちろん真理子にも、私が優斗さんの妻であることを内緒にしてもらうよう頼んである。
用意されたデスクに座る。
久しぶりの感覚に緊張する。
新入社員のようなドキドキと、一方では懐かしさもあり複雑な気持ちだ。
どちらにしても、ここに戻って来れたことはすごく嬉しい。
すると、隣の席と前の席の女性たちが、笑顔で話しかけて来た。
「藤堂さん、よろしくお願いします。私は鈴木杏です。入社2年目です。」
「私は新入社員の、関根久美です。」
二人とも、とても可愛い。
鈴木さんは、とても明るくハキハキした印象の女の子だ。
それに対して関根さんは、可愛いが少し人見知りで、昔の私を思い出す雰囲気がある。
関根さんに親近感を覚える。
真理子は今、チームリーダーになっていてとても忙しそうだ。
仕事が出来て、女子の憧れとなっていた。