イケメン御曹司の甘い魔法

「関根さん、着きましたよ。」

土曜日に関根さんと待ち合わせした私は、圭太さんのお店に到着した。

「藤堂さん、ここは?」

関根さんが不安な顔をしていると、圭太さんがお店の中で手を振っている。

「芽衣ちゃん、待ってたわよ!」

私は圭太さんに関根さんを紹介した。

「こちらは、関根久美さんです。圭太さんよろしくね。」

圭太さんは、微笑んで関根さんに挨拶をする。
「久美ちゃんね、よろしく圭太です。」

「圭太さん…よろしくお願いします。」

女性の姿の圭太さんは、美しい妖艶な美女だ。
きっと圭太という名前に違和感があるのだろう。
関根さんは戸惑っているようだ。
すると、圭太さんはクスッと笑った。

「久美ちゃん、私は男なのよ。このカッコは趣味なの…」

関根さんは固まっているようだ。
きっと、どうリアクションすればよいのか分からないのだろう。


圭太さんは、私と関根さんにパーティー用の服を用意してくれていた。

「芽衣ちゃんは、この黒いワンピで、久美ちゃんは水色のセパレートタイプね」

関根さんは、訳も分からず困った顔をしている。

「関根さん、大丈夫だよ。私達を信じてね。別に怪しくないから。」

怪しくないからと言われても、きっと怪しい。
何も知らされず、待ち合わせ場所に来たら、圭太さんのお店に連れて来られて、恐らくすごく不安なはずだ。

暫らくすると、圭太さんは少し興奮気味に大きな声を出した。
「芽衣ちゃん、凄いわよ!久美ちゃん驚くほど可愛いわ!」

普段ほとんどメイクをしない関根さんは、圭太さんのメイクで別人のように華やかな美人になった。
長い睫毛が、マスカラで強調されてとても印象的な瞳に見える。
瞳に吸い込まれそうだ。

「関根さん、すごいよ…可愛い。」

「藤堂さん、私はどうなってしまったのでしょうか…これは夢ですか?」


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