聖女じゃないと見捨てておいて今さら助けてとか無理なので、どうぞ放っておいてください!
それにしても、これからどうしよう。
保冷用にと凍らせたペットボトルの水も、二本あったうちすでに一本消化してしまった。
水とか飲み物は、同僚の男性に持ってもらってたから手持ちが少ない。
残りは一本、五〇〇ミリリットルのみ。
明日は水を確保しなきゃ。
水場があるといいけど、最悪水を集めてろ過して飲まないと。
ペットボトルに炭もあるからなんとかろ過装置も作れるよね。
夕食の片づけを終え、セルヴァさんとデルたちが私のために落ち葉を敷きつめてくれた祠でゴロンと横になる。
「セルヴァさんは寝ないのでしょうか?」
祠に寄りかかりながら外を見ているセルヴァさんに聞いてみる。
「はい。この森は本来凶悪なモンスターがいる所です。
デル様たちがいるとはいえ、見張りをつけないわけにもいきませんから。
私のことは気にしないでください。これからのことはまた明日話し合いましょう、しっかり休むのも生き残るには大事なことです」
「セルヴァさん」
「はい?」
「今日はありがとうございました」
「……いえ、もともとは私が教団の横暴な行為を止められなかったのが原因ですから」
「でもここまで助けてくれたのはセルヴァさんですよ。
上司に逆らってまで赤の他人をかばうなんて普通ならありえないことなのに。
あそこまでしてくれて、すごくうれしかったです。
本当にありがとうございました。
たぶんひとりだったら心細くて、今頃泣いてました」
そう言って、微笑むと、セルヴァさんが顔を赤くした。照れ屋なのかな。
少しかわいいかもしれない。
でも本当にセルヴァさんはすごいと思う。
〝元〟がつくとはいえ、婚約者だった私をあっさりと見捨てた人と、赤の他人なのに命がけで守ってくれた人。
セルヴァさんが天使すぎて、カズヤとキリカが悪魔としか思えない。
本当にいい人が一緒にいてくれてよかったと、心から思う。
「おやすみなさい」
セルヴァさんに挨拶をすると、
「おやすみなさい」
セルヴァさんも微笑み返してくれた。
明日も生きるためにがんばらなきゃ。