聖女じゃないと見捨てておいて今さら助けてとか無理なので、どうぞ放っておいてください!

 次の日。
 朝起きたら、祠の前にモンスターの死骸が山積みになっていた。
 死骸の山を見上げながら複雑な表情のセルヴァさん。
 その隣ではデルたちが褒めてといわんばかりに尻尾を振っている。

「セルヴァさん、これはなんでしょうか?」

「お、おそらく、私たちが食料を確保しなければと言っていたのを聞いて、狩ってくださったのかと」

 セルヴァさんが、デルたちをチラチラ見ながら答えた。

「た、食べれるんですかこれ……」

「残念ながらこの森の動物は長い期間闇にさらされていましたから。
 我々が食べれば害となるでしょう。最悪死んでしまうことも」

「えーっと、それはつまり」

「現時点では食用とするのは無理です。申し訳ありません」

 その言葉にデルたちはキャンキャンと話し合った後、おそらくモンスターを狩ってきたであろうベガとアルが、ものすごくがっかりしている。

 う、きっとものすごくがんばってくれたんだろうけれど……。ごめんね、ベガ、アル。

「そうすると私たちこれから食料ってどうやって確保すればいいんでしょうか?」

「ダンジョンを探しましょう。ダンジョン産の肉なら我々が食べても問題ありません」

「……森がダメでダンジョンはいいんですか?」

「はい、ダンジョン産のモンスターの肉なら安全です。
 また、モンスターを倒すと、そのモンスターの素材と魔石が得られ、それで武器や防具、マジックアイテムが手に入ります。
 運がよければ生活に役立つ刃物なども手に入ります。
 現状動物をさばくための刃物すらありませんから」

 セルヴァさんが手に持った棍棒を見ながら言う。たしかにそれでは動物をさばくのは無理だよね。

 でもダンジョンか……すごくゲームの世界です。

 この世界のゲームの元ネタがわかれば無双できるはずなのに、残念ながらこの世界が何のゲームシステムを元にしているのかはわからない。

 とにかくごめんね、と言いながらベガとアルの頭をなでると、二匹はキャンキャンとうれしそうな声をあげた。

 もしかして『指定』のスキルで勝手に解体して毒素も抜いてくれないかな。

 私が試しにスキルを使ってみると、モンスターの種類と死体としか表示されない。

 くっ、この『指定』スキル法則が未知数すぎる。便利だったりまったく使えなかったり法則がわからない。後でちゃんと検証しなきゃ。
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