スペシャル企画 儚く甘い 番外編追加しました
「大丈夫。お嬢様なら大丈夫です。」
「どんな時も、そばにいてくれる?」
「それは結婚の申し込みか何かですか?」
「違う。私がどんなにダメな結果を出したとしても、見捨てないでくれる?」
まるで迷子の子供のように不安そうな目をしている咲が玲を見る。

玲はマッサージをしていた手をとめて、しゃがんで咲の体を自分の方に向ける。

しっかりと目をあわせたまま、玲は言う。

「見捨てるなんてできるわけないだろ。何があってもそばにいる。咲と一緒だ。」

玲の言葉に、ふっと笑い安心したように再びタブレットに視線を向ける咲。

でも玲の心は複雑だ。

いつの日か、咲のそばを離れないとならない運命は決まっている。
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