ときめきの香りは貴方ですか?
★ 葛藤 〜永富&城崎〜★

「さすが永富さん、見る目ありますね」

「あぁ、凄いだろ?おとなしそうだけど、芯が通ってる。英語力はうちの弱いところだったし、僕もそうそう出て行くわけにはいかない。風谷さんには、いつか今日のような時に助けてもらうつもりだったから、いい経験だったよ」

「そうですね。それに素直で飾らないところもいいですね」

「あぁ、本当にいい子だよ」

「・・・さっき、ゴミ付いてたの、うそですよね、永富さん。男の目になってましたよ」

「さぁな。城崎もそろそろ仕事に戻れよ」

「永富さん、特別な感情、無いんですか、風谷さんに対して」

「・・・もう仕事に戻れ」

「何で誤魔化すんですか?誤魔化してるってことは、」

「いいから!もう戻れ!」

「・・・すみません・・・今日はありがとうございました」

「・・・どうしようもないんだよ」

「えっ?今のどういう意味ですか、永富さん」

「何でもない」
〜〜〜〜〜

明くる日、城崎さんが私の席に来て
「風谷さん、これ昨日のお礼」
そう言って、SDカードを私の机の上に置いた。
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