ときめきの香りは貴方ですか？
2人に声をかけると、恥ずかしいよといいながら出てきてくれた。
顔、こわばってるよ・・・

「初めまして。昨日はお電話で失礼しました。城崎優也です。改めて、愛里さんとのお付き合い認めていただけますか」
城崎さんが両親に頭を下げるので私も思わず下げてしまった。

「城崎さん、あなたみたいな大人が、こんな子供みたいな愛里でいいんですか」
お父さんは喜びながらも心配だったのか城崎さんに質問した。

「愛里さんは、日々変わっていきました。後輩としても人としても、私は愛里さんを尊敬しています。大切にします」

「宜しくお願いしますね」
そういって、皆で頭を下げていた。

「明日責任を持って、お送りします。あっ、愛里これ」
城崎さんは、和菓子とお酒を手土産に持ってきてくれたのだった。
お父さんもお母さんも嬉しそうだった。

「じゃあ、行ってくるね」
私と城崎さんはパーキングへと歩きだした。

「愛里、どこか行きたいところある？映画とかテーマパークとかどこでもいいよ」

う～ん、う～ん・・・

「特になかったら、今日は買い物して、家でご飯作ってゆっくりするのってどお？」

「はいっ、それがいいです」

「じゃあ、買い物行こうか」
好きになったら、城崎さんの何気ない仕草にもときめく。

「どうしたの？そんなにじっと見られると、車止めて食べちゃうよ」
私は昨日のことを思いだし、慌てて口を覆った。

「愛里はいちいち可愛いね」
私、城崎さんに翻弄されている。
< 52 / 83 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop