ときめきの香りは貴方ですか？

「うん、許す」
大人の優也さんといたずらっ子のような優也さん、私だけの特権かな。

買い物が終わり、優也さんのマンションに着いた。
「荷物いっぱいになりましたね」
「嬉しいから平気だよ、上がって」
「お邪魔します」
さてと・・・初めてでどうしたらいいかわからない・・・

「気にせず、何でも使っていいし、くつろいでよ」
優也さんは買ってきた食材を冷蔵庫に入れて、お皿などを片付けていた。

「何かお手伝いすることないですか？」
「晩ご飯までまだ時間あるし、コーヒー入れるよ」

時計を見ると、15時だった。
キッチンの前には、ソファとテーブルがあり、テレビの横の棚にある集合写真を見つけた。

「あっ、これって・・・」
「それ？入社して1年くらいじゃないかな？ちょうど、愛里達くらいだね」
「というこは・・・」

龍太と優也さんと比べると、優也さんはその頃から際立ている。
もう1人際立ってる人、永富さんだ、やっぱり品がある。

この間の潤んだ瞳を思いだし、思わず写真の永富さんを撫でてると、
「永富さんのこと気になるの？」

「この写真の永富さん、楽しそうだなって。でも、この時からきっと自分の決められた道の覚悟はしてたのかと思うと、少し寂しいですね」

コーヒーを入れて、机に置いた優也さんが、私を後ろから抱きしめた。
「俺以外の男で寂しがらないで。相手が誰でも嫉妬する。特に永富さんは・・・」