ときめきの香りは貴方ですか?
お風呂から上がると、優也さんはパソコンに向かって仕事をしていた。

「優也さん、大丈夫ですか?」
「あぁ、2日間、急遽永富さんのことがあったから、ちょっと出来なかったことがね」

私に近づいて来て、乾ききっていない髪を触る。
「幸せだね。好きな人が家の中にいるって。俺もシャワー行ってくる」

優也さんがお風呂に入って行った。
「どうしよう・・・これから私、どうしたらいいんだろう」

どきどきしながら、ソファの前の机を見ると、優也さんに初めて連れて行ってもらった時のプレゼン資料あった。新しい資料もある。
だいぶ進んだのかな。やっぱり凄い。
私は資料に見入ってしまっていた。

「何見てるの?」
優也さんがバスタオルで頭を拭きながら出てきた。

無造作の髪型の優也さんもかっこよくてじっと見てると
「そんな目で見てると」
押し倒されそうになった。

「ちょ、ちょっと資料見てました。これ、あの時のですよね」
「あぁ・・・」
険しい顔で優也さんが資料を見る。

「この話、ちょっと色々揉めていてね、中断しているんだ。でもOKでたら、直ぐに進められるようにしているんだよ」

資料をひとまとめにして、ソファに横になって資料を眺めていた。

「愛里、ちょっと来て」
ソファをトントンと叩くところに座ると、
「あぁ、安らぐ」

私の膝枕で、横になりながら資料を見ていたので、私も前に優也さんがプレゼンした時の資料を眺めていた。
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