ときめきの香りは貴方ですか?
しばらくすると膝に重みを感じた。
資料から目を話して優也さんを見ると目を閉じて寝息を立てている。

「疲れましたよね。おやすみなさい」
私は近くのクッションを取り、動いても起きないか確認してから、頭を持ち上げクッションの上に頭を置いた。

寝室に入らせてもらって、タオルケットがあったので、それをそっとかけた。

私は、プレゼン資料を見ながら、
「ここ、こんな感じで・・・」
とあの時思ったことや思いついたことを書いていった。

夜中に目が覚めると、私はベットで寝ていた。
「あれ、ここ・・・さっき確かソファのとこに」

さっきまでソファの机でプレゼン資料に色々書いてたはず・・・
ドアを開けると電気がついていて、優也さんがソファに座って仕事をしていた。

「優也さん、ごめんなさい、寝てしまって・・・」

「寝てていいのに。謝らないで、だって俺の方が先に寝てたし。愛里の膝枕、あまりに気持ち良くて安心して寝てしまったよ。ノンカフェインのコーヒーあるから、愛里飲む?」

「あっ、はい」
優也さんはキッチンに入って、コーヒーを入れてソファまで持って来てくれた。

「愛里、俺の資料に落書きしただろ」
コーヒーを吹き出しそうになって、コップを置いた。

「ごめんなさい、前のプレゼン資料だったから原稿のデータはあるし、ちょっと思ったこと書いてたんです」
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