ときめきの香りは貴方ですか?
「そぉ、思ったことね・・・じゃあ、ここ和訳して」

優也さんが指さしたところは、私が筆記体で書いた英文だった。
しまった・・・消し忘れてた。

「これは、大したことではないので・・・」
「いいから、俺、英語苦手だから訳してよ。俺の目を見てね」

優也さんは手を止めて私と向き合い、私を見つめる。
私は息を呑み、優也さんを見た。
優也さんは私から目を離さない。

「・・・あなたに会って、愛することを知りました」
「次は?」

「息が・・・息が出来ないくらい、あなたを愛しています」
「最後は?」

「・・・」
「最後はなんて書いてるの?教えて?」

優也さんの右手が私の唇をなぞる。

「・・・私は・・・」

「私は?」

「・・・私はあなたのものです」

言い終わると同時に優也さんに唇を奪われた。
そして、優也さんは私を抱えて、ベットへの運ぶ。

「愛里の初めて、大切にしようと思ってたけど、そうもいかなくなった」

優也さんは私の唇をゆっくりとむさぼるように口づけを続ける。
この間は必死だったけど、今は体がとろけるくらい、全身で喜びを感じる。

それが伝わったのか、優也さんは舌を絡め取るように激しく私を求める。

唇が離れると、私の目を見て微笑んだ。
「愛里・・・」耳元でささやかれるだけで、体に電気が走るようにぞくっとする。
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