ときめきの香りは貴方ですか?
優しく時間をかけて、私が優也さんを受け入れられるように愛してくれた。

「愛里・・・俺から目を離さないで」
夢心地で重い瞼を開き、初めて見る優也さんの妖艶な目を見つめて、体中が熱くなる。
  
優也さんが優しく微笑んだ後、ゆっくりとゆっくりと私と繋がっていく。

「愛里・・・さっきの言葉、もう一度言って」

「私は・・・あなたの・・もの・・です」

「俺も愛里のものだよ」

優也さんが私をゆっくりと突き動かす。
心も体も優也さんに染まっていく。

あの思い出の香水の香りがする中で、私は心も体も優也さんのものになった。

目が覚めると、優也さんはまだ眠っていた。
昨日の妖艶な顔を思い出すと恥ずかしさが込み上げてきた。
目に焼きついて頭から離れない。

余韻に浸ってる場合じゃないよ・・・
少し体がだるいけど、朝ご飯作らないと。

私はそっと抜けだし、服を着替えて、髪は無造作に1つにまとめた。

「昨日の晩のお味噌汁は残ってるし、鮭と、あと卵焼き」

卵焼きを作ろうと、調味料を探した時
「優也さん、だし巻きと甘い卵焼き、どっちがいいんだろう。どっちか聞いてたら良かった。ええい!どっちも作っちゃえ」

私は手早く、2種類の卵焼きを作って、昨日の残りのお味噌汁と鮭の和風ホイル焼きを作って、テーブルに並べた。

「そろそろ起きてください」
優也さんが「う~ん」と言いながら少し動いた。

「優也さん、朝ご飯できましたよ」
「う~ん、愛里・・・」
優也さんに腕を引っ張られ抱きつかれる。

「朝に愛里がいるっていいね」
「もう、起きてくださいよ。朝ご飯できましたから」
「わかった・・・」

ようやく優也さんが離してくれたので、先にテーブルについて待っていた。
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