ときめきの香りは貴方ですか？
寄木さんの一件のあと、ほぼ毎日のように、優也さんに愛されている。

土曜日の朝、私がソファで本を読んでいると優也さんが寝転んで、私の太ももに頭を乗せ、太ももをさすりながら、
「会社で我慢してるから、家ではずっと愛里を抱きしめていたい・・・」
「私の気持ちと体がもちません」
「会議室に2人きりになったら、俺、絶対我慢できない」
「絶対2人きりにならないようにします」
私が笑って言うと、
「会議室か・・・やばい、想像したら」

優也さんが起き上がり、私をソファに押し倒した時、インターホンが鳴った。
「誰だ？休みの朝に」

ちらっと見ると、女性が立っている・・・
「はぁ・・・」
優也さんはため息をつきながら開けた。

入ってきたのは、ジーパンに黒の薄手のブルゾンを着たワイルド系の女性だった。
「優也～来ちゃった！」と抱きつく
「やめろよ！眞子」
「あら、この子が例の愛里ちゃんね。こんにちは」
「は、初めまして・・・」
優也さんとこの親しい関係の人は誰？

私は眞子さんという女性にコーヒーを入れて
「どうぞ」と言って、キッチンに入った。
優也さんは女性を帰すこともなく、この状況、まさか優也さんに限って、ね・・・

「そうそう、優也、私出来ちゃった！」
私は血の気が引いた。さっきまで私に愛を求めた人が、他に・・・
とんでもない修羅場にいるんじゃないの、私。
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