水鏡
「何? 私、夢でも見てるの?」
「ふふっ。夢じゃないよ」

 夢かと呟く私を笑う女の子が、バシャリと音を立てて湖から腕を伸ばして私の足を掴んだ。

「きゃあ‼︎」

 私が悲鳴を上げている間に女の子はものすごい力で私を湖に引きずり込んだ。
 激しい水飛沫と共に湖に落ちた私は、急いで岸から上がろうとしたが背後から伸びてきた腕が私を湖に引き止めた。
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