甘い毒に溺れ堕ちて
バケツの水を取り替えて、次はリビングに移動。ちゃぶ台が乾くまでの間、戸棚を掃除する。



「ねぇ、これも一応拭いたほうがいい?」

「あぁ、だな。汚れがひどかったら柔らかい布で拭いてみて」

「ん。了解」



トロフィーとメダルを、1つ1つ、カーペットの上に置いていく。


『コンテスト最優秀賞』
『日本大会優勝』
『シニア部門1位』
『審査員特別賞』


今となっては読解できるけど、漢字の読み書きを習う前だった当時は、そのまばゆい色から『せかいいちがいっぱいある〜!』と勘違いし、1人ではしゃいだものだ。


中身を全て出して、棚板から扉、取っ手と、隅々までアルコール除菌。

トロフィーとメダルを柔らかい布で乾拭きし、棚に戻して……。



「よし。これでひとまずいいかな」

「ああ〜、終わったぁ〜」



ちゃぶ台をリビングに運んで、本日のお掃除が終了。

座椅子に座り、背もたれに寄りかかって背伸びをすると、お腹の虫がぐうぅぅ〜と大きく鳴いた。
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