甘い毒に溺れ堕ちて
頭の中で予定を組み立てていたら、突然藍くんがガバッと上半身を起こした。

そして私のほうに体を向けると、顔の前でパンッと両手を合わせてきて……。



「お願い! 勉強教えてくれない?」

「えっ、私が?」

「うん! 真彩ちゃん、成績優秀だし。真彩ちゃんが先生なら眠気も吹っ飛ぶと思うから」

「別にいいけど……」



了承すると、私の両手をぎゅううっと握って、「ありがとう! ほんとにありがとう!」と何度もお礼を言われた。


命令かと思って二つ返事で引き受けたけど、この反応だと、純粋に手を貸してほしかったっぽいな。

まぁ、勉強会は中学の頃から茉耶とやってたから、教えることに抵抗はないのだけれども。



「ただ、土日はできないよ? 弟と妹の面倒見ないといけないから」

「大丈夫。俺も平日しか空いてないから。早速今日からお願いしてもいいかな?」

「ん。いいよ」



トントン拍子で話が進み、放課後に再び集まることに。

教室に戻った後も、眠気と戦いながら授業を受けた。
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