甘い毒に溺れ堕ちて
タイニーシガレット
中間テストが終わって数日。

張り詰めていたムードはすっかり消え、校内には以前のような穏やかな活気が戻ってきた。



「──えええー! 150キロ!?」

「うんっ! カキーンとまではいかなかったけど、ほとんどバットに当ててたよ」

「他のお客さんからもおお〜って歓声上がってたよね。元高校球児ならそりゃ上手いかって納得したよ」

「来栖パパすげーな! かっこよ!」



昼休み。廊下の窓際で風に当たりながら、バッティングセンターの話で盛り上がる。


予定通り、テストから2日後の日曜日に、茉耶と茉耶パパの3人でバッティングセンターに行った。


私と茉耶は初心者向けの80キロから。
茉耶パパは経験者なので、上級者向けの120キロから挑戦。

私たちは3ゲームだったけど、元1番バッターの血が騒いだのか、茉耶パパは倍の6ゲームもプレイしていて。

翌日は筋肉痛のまま出勤し、お昼休みの時間に同僚たちに湿布を貼ってもらったのだそう。



「夏目くんは、土日どこか遊びに行った?」
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