甘い毒に溺れ堕ちて
あくまでも一時的。

『お姉ちゃんもはじめは気のせいかな? って思ったもん』と晴日へのフォローも忘れず入れた。


だけど、まだ生まれて6年弱の園児。

心遣いは備えていても、大人の事情を汲み取る余裕までは持ち合わせておらず。


不機嫌丸出しの顔で、『おねえちゃんもはづも、はなおかしくなったんじゃない?』と追い打ちをかけてしまい……晴月の涙腺が崩壊。

殴り合いには発展しなかったものの、家に帰ってもしゃくりあげて泣いていた。


当然、怒られた。


公園に寄ってすぐ連絡していたので、遅くなったことに関しては咎められなかったのだけど……帰宅した途端、晴月が母に泣きついたもんだから、言い逃れできず……。

リビングに3人並んで正座し、洗いざらい話した。



「お、噂をすれば」



振り向いて夏目くんの視線をたどると、あくびをしながら廊下を歩く藍くんの姿が。

話を中断した彼が「おーい」と手を振って呼ぶ。



「今日もでっかいあくびしてんなー」

「昼飯食べたら眠くなっちゃって。どうしたの?」

「今ちょうどお前の話してたんだよ」

「成見くん、カードゲームやってるの?」

「うん。勇雅に勧められて、今年からやってる」
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