甘い毒に溺れ堕ちて
まずは常連客の藍くんからご挨拶。


緩いパーマがかかった、センター分けの黒髪。

上は白地に青のストライプシャツで、下は黒いパンツと、シックなモノトーンスタイル。


大人の余裕と気品を感じて、思わず背筋がシャンと伸びる。



「で、この子はクラスメイトの真彩ちゃん」

「はじめまして。占部 真彩といいます」

「こちらこそ。美容師の砥上(とがみ) 凌介です。今日はお越しくださってありがとうございます」



年下の私にも丁寧に挨拶してくれた砥上さん。

歳は私たちより一回り上で、藍くんとは1年前からの付き合いなのだそう。


自転車を駐輪場に停めて、早速店内へ。



「さ、どうぞ」

「し、失礼しますっ」



木製の扉を開ける砥上さんに会釈して中に入ると、待合スペースの椅子に派手な髪色をした男性2人組が座っていた。



「らんらん! 待ってたぜー!」

「久しぶり。変わらず元気そうだな」

「お久しぶりです。今日は来てくださってありがとうございます」
< 177 / 213 >

この作品をシェア

pagetop