甘い毒に溺れ堕ちて
彼方さんは親指で彼を差しながらそう言うと、「気をつけろ」と徹平さんの太ももをペシッと叩いて叱った。



「ごめんね! ビックリさせちゃって」

「いえいえ! おふたりは、大学のお友達なんですか?」

「ううん! 大学は別々なんだ。友達っちゃあ友達だけど、どっちかっていうと、仲間? ライバル?」

「だな。路線全然違うけど。俺らホストやってて。徹平とは同期なんだ」



関係性に加えて職場まで答えてくれた。


彼方さんいわく、ホスト歴は2年。

平日は授業があるため、主に休日や長期休みを使って働いているそう。



「ってことは、今日も……?」

「うん。夜から出勤」

「普段は衣装からメイクまでセルフだけど、イベントの時は凌介さんにセットしてもらってるんだ。ちなみにこのオレンジも、凌介さんが染めてくれたんだ♪」



語尾を弾ませて毛先をつまんだ徹平さん。彼方さんのパープルヘアも同様に、砥上さんが染めたらしい。
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