甘い毒に溺れ堕ちて
「おはようございます」

「おはようございます。風紀委員の方ですか?」

「はい。2年5組です」

「2年5組、ですね」



バインダーを持った男子生徒に出席を取ってもらう。


おでこ全開の涼しげな髪型に、凛々しい目元が特徴的な濃いめの顔立ち。髪色も黒で、いかにも生徒会って感じの風貌。

確かこの人、生徒会選挙の演説でバク転を披露してたっけ。硬派な雰囲気とのギャップで印象に残ってたんだよね。


同い年だったのか〜と首元の青いネクタイを眺めていると、「あの……」と彼が口を開いた。



「もしかして、藍のクラスメイト?」

「え、あっ、はい」

「まあやちゃんって子、知ってる?」

「ええと……まあやは、私、ですけれども……」



頭がついていかず、しどろもどろに名乗る。

他学年にも存在を認識されているほど有名なのは知ってたけど、生徒会とも交流があるとは。どんだけ顔広いんだ。



「私のこと、知ってるんですか?」

「はい。実は……」
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