甘い毒に溺れ堕ちて
彼が口を開いたタイミングで生徒指導の先生がやってきた。

今一度説明を聞いて校門に移動し、彼に再度問いかける。



「いきなりすみません。ビックリさせちゃって」

「いえいえ。ら……成見くんの、お知り合いですか?」

「はい。小学校の時のクラスメイトなんです。よく会話に名前が出てきてたので、どんな人なのか気になって」



顔見知りだったのか。腑に落ちたけど、嬉しいやら恥ずかしいやら。

聞いた感じ、多分何回か登場してるな。じゃなきゃこんなクソ真面目人間に普通興味なんて抱かないもの。


「2年4組の夏目 勇雅(なつめ ゆうが)です。名乗るのが遅れてすみません」

「いえ、こちらこそ。占部 真彩です。こっちが……」

「来栖 茉耶ですっ。私も夏目くんと成見くんと同じで、まあちゃんとは小学校からのクラスメイトですっ」



それぞれ自己紹介をしたところで、早速生徒が登校してきた。

挨拶すると同時に、さりげなく全身をチェックする。


黒、焦げ茶、黒、茶色、黒。うむ。今日も安心と信頼の色ばかり。

実に100年以上の歴史を誇る伝統校にふさわしい身なりだ。
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