甘い毒に溺れ堕ちて
早速開封して「いい匂い〜」と香りを堪能する茉耶を微笑ましく見守る。


新学期が始まって2ヶ月が経った先週、席替えが行われた。

くじ引きの結果、私は窓際の列の前から2番目、茉耶は真ん中の列の前から3番目と、離れ離れに。


ちなみに、1人だけポツンと離れていた藍くんはというと……。



「来栖さん、今日お誕生日なの?」



茉耶の後ろに座る藍くんが、ひょこっと身を乗り出して会話に入ってきた。



「うん! そうだよ!」

「おめでとう。素敵な17歳になりますように」



お祝いの言葉をもらい、「ありがとう〜」と顔をほころばせる茉耶。


私と離れた代わりに、藍くんと前後の席に。

お昼ご飯は一緒に食べているけれど、藍くんが食堂に行く日は、たまに席を貸してもらっている。



「成見くんはお誕生日いつ?」

「3月の9日。友達からはサンキューらんらんって覚えられてる」

「サンキューらんらんね! ちょっとメモしよっと」
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