甘い毒に溺れ堕ちて
商品をトートバッグに詰め込み、紙おむつを脇に抱えてお店を出る。



「うぅー……あっつ……」



日差しと熱気に顔をしかめながら、自転車のかごに荷物を入れる。


夏の真っ昼間のおつかい。

夏もおつかいも嫌いじゃあないけど、こうも暑いとやる気がしぼんでしまう。


雨続きだった先月が恋しい……。

来週は梅雨明けするらしいとか、向こう1週間は毎日晴れの予報だとか、想像しただけでどっと疲れてくる。


けど──。



「しっかりしろっ、成見 藍」



パンパンッと頬を叩いて、弱気を打ち消す。


こういう時こそポジティブに、前向きに考えるんだ。よく言うだろう、辛い時こそ笑えと。


帰ったらアイスが待っている。
抹茶は抹茶でも、極上抹茶味のアイスクリームが待っている。

ひんやり冷え切ったリビングで、誰にも邪魔されず、干渉されず、座椅子に座ってくつろぎながらじっくり堪能できるんだ。
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