甘い毒に溺れ堕ちて
このもちドラだってそう。通学路の近くにあるからこうやって立ち寄れるわけで。

品揃えもいいし、価格も良心的だし。

店員さんも親切で、お客さんも明るく穏やかな人が多いから、安心して買い物ができる。



「ここで、へばってなんかいられるか……っ」



強気マインドを呼び起こし、負けじとおむつを自転車の荷台にくくりつけた。

スクールバッグからペットボトルの水を取り出してのどを潤し、先ほど買った塩アメを1粒口に運ぶ。


しょっぱい味と酸味の効いたレモンの味。

爽やかで瑞々しい匂いが鼻をスゥーッと突き抜けた。


あぁ、この香りと味、確か前にも……。



『──夜は眠れてるの?』

『はい。なるべく12時までには布団に入っています。毎晩夢は見ますけど』

『ご飯は? 今日は何食べたの?』

『昼はメロンパンと肉まんで、朝は白ご飯と味噌汁を茶碗いっぱいに。ちゃんと水は飲んでるのでだいじょ……』

『お水だけじゃダメなのよ! 汗をかいた分塩分も減ってるんだから! 一緒に摂らないと!』
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