甘い毒に溺れ堕ちて





昼休み。

一向に変化がないことに不安を募らせた私は、有力な情報を求めて隣のクラスを訪れた。



「ええっ! 藍休んでるの!?」

「うん。体調不良らしいんだけど、こんなにも長く休んでるのは初めてだから、ちょっと心配で」



階段の踊り場に夏目くんの太く大きな声が響く。

かれこれ1週間近く音信不通だとも伝えると、青ざめた顔で絶句されてしまった。



「最近藍くんと連絡取ったのっていつ?」

「先週の金曜。ちょうど、今ぐらいの時間だったな」

「お昼ご飯の時間に?」

「うん。夏休みに遊びに行く計画立ててて。どこに行こうかって意見出し合ってたのが最後」



スラックスのポケットからスマホを出し、アプリを起動した夏目くん。

見せてもらったトーク画面には、昼休みの時間が表示されていた。

最後は夏目くんのメッセージで終わっているものの、しっかりと既読マークが付いている。
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